ドラマ『ひとりごとエプロン』
舞台は、26歳の夏希がひとり暮らしをする団地の一室。
仕事から帰り、エプロンをキュッと締めて始まる、自分だけの自由な時間。
日々の心のささくれが、好きな音楽と愛着のある道具に囲まれながら、いつの間にかほどけていく。
自分の機嫌を取ることは、案外シンプルなことかもしれない。
夏希の丁寧な暮らしが、そっとそう教えてくれます。
今回は、『ひとりごとエプロン』で夏希が作った心温まる料理とともに、今のあなたを優しくいたわってくれる「私のおすすめシーン」をご紹介します。
1話「さらりとしない、じゃがいもグラタン」あらすじ
お気に入りの革靴で出かけたものの、雨に降られ落ち込んで帰宅した夏希。
シミにならないよう靴を手入れしながら、ふと自分の体も冷え切っていることに気づきます。
「こんな日は、温かいものを」
どんよりした気分を切り替えるように、お気に入りのカラフルなエプロンを身につけ、彼女はキッチンへ向かいます。
冷えた心と体を温めるために選んだメニューは、熱々のグラタン。
料理を作る時間の中で、夏希の心は少しずつ解きほぐされていきます。
\新作ドラマが完成/
— 北欧、暮らしの道具店 (@hokuoh_kurashi) December 24, 2019
新しいキッチンドラマが始まります!ひとり暮らしの団地を舞台に、おいしい料理と話ごとに変わる音楽が主役のお話。タイトルは『ひとりごとエプロン』。1話の料理は「じゃがいもグラタン」。そして音楽は……?
▼第1話の本編はこちらhttps://t.co/opgLfBKhxn pic.twitter.com/uo7ne5zoW6
1話 グラタン
夏希は、冷蔵庫の中身をぼんやり思い浮かべながら、冷えた体を温めるグラタンを作ることにします。
グラタンといえば「手間がかかる料理」の代名詞。
でも、夏希の作るグラタンにはマカロニも小麦粉も登場しません。
それなのに、一口食べれば心までじんわり温かくなる、不思議なくらい優しい味わいです。

材料(2人分)
じゃがいも 2個(400g)
長ネギ 1本
塩 小さじ1/2
鶏がらスープ顆粒 小さじ1/3
牛乳 400ml
オリーブオイル 大さじ1/2
ピザ用チーズ 適量
夏希流・グラタンのポイント
- メインの材料は「じゃがいも」と「長ネギ」だけ。
- 野菜はすべて千切りに:ざっくり切るより火が通りやすく、待ち時間もぐっと短くなります。
- じゃがいもは水にさらさないのがコツ:じゃがいものでんぷんをそのまま活かして、ホワイトソースの代わりに自然なとろみを出していきます。
ベーシックなグラタンなら、マカロニを別茹でし、小麦粉がダマにならないよう慎重にソースを作りますよね。
でも、このレシピならその工程は一切不要。
千切りにした野菜に火を通し、チーズをのせてトースターで焼き色を付ければ、それだけで完成です。
「手間」を「工夫」に変える夏希のスタイルは、料理初心者さんはもちろん、忙しい私たちの日常にも優しく寄り添ってくれます。

1話の夏希の姿
お気に入りの革靴を雨で濡らしてしまい、どんよりとした気持ちで帰宅した夏希。
でも、彼女にとっての「家」は、ただの居住スペースではなく、乱れた気持ちをそっと元に戻せる、大切な場所でした。
料理を進めるうちに、彼女は自分自身と対話を始めます。
「小麦粉がなくても、じゃがいもがあれば大丈夫」と柔軟に割り切り、靴のシミを気にする自分を「そんなの、気にしているのは私だけ」と優しく慰める。
夏希の小さな割り切りが、そのまま私たちへのヒントになります。
思い詰めていた悩みも、視点を変えれば「実は自分一人の思い込みだった」なんてことは、案外たくさんあるものです。
「失敗は自分のせいとは限らない。気まぐれな意地悪でうまくいかない日もだいぶある」
この夏希のセリフに、救われる思いがしました。
うまくいかないことをすべて自分の責任として背負い込むのではなく、時には「そんな日もある」と受け入れ、温かい料理とともに飲み込んでいく。
私も「自分だけのせいにせず、ありのままを受け入れていこう」と、素直に思えました。
また、夏希の部屋に並ぶのは、彼女が厳選した「大好きなもの」ばかり。
ただ集めるだけでなく、一つひとつを丁寧にお手入れし、慈しむ。そんな夏希の姿から、彼女の心がじんわりと穏やかさを取り戻していく様子が伝わってきます。
このシーンが静かに伝えてくれるのは、心地よい暮らしとは「好きなものを大切に思う心」そのもの、ということ。
『ひとりごとエプロン』1話を振り返って
いかがでしたか? 雨に濡れた靴のシミに落ち込み、冷え切った体で帰宅した第1話。
夏希は、手間を工夫に変えた「マカロニも小麦粉も使わないグラタン」を作る過程で、冷えた心まで温めていきました。
「失敗は自分のせいとは限らない」という彼女の言葉は、毎日を懸命に生きる私たちの心をそっとほどいてくれます。
完璧にできない自分を責めるのではなく、温かい料理とともに「そんな日もある」と飲み込んでしまう。
そんな自分を慰める時間の尊さを、改めて教えてもらった気がします。
大好きなものをお手入れし、自分の機嫌を自分で取る。
そんな夏希のような穏やかな強さを、私も日々の暮らしの中で大切にしていきたいと思います。
もし今、あなたの心が少しだけ冷えているのなら。
今夜は夏希のように、お気に入りのエプロンを締めて、自分をいたわる一杯のスープやグラタンを作ってみませんか?

