『虎に翼』第24週で描かれる 尊属殺人の事件モデルは「実父殺人事件」?

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『虎に翼』尊属殺人 事件のモデル アイキャッチ ドラマ・映画

朝ドラ『虎に翼』はリーガルエンターテイメントとして、ドラマの中でも様々な事件が扱われています。

恩師・穂高重親(小林薫)が、最高裁判事時代に関わった刑法200条 尊属殺人罪(そんぞくさつじんざい)が再度取り上げられるようです。

ドラマで描かれる尊属殺人事件には、モデルとなった実際の事件はあるのでしょうか?

ドラマの展開を予想しながら調査しました!

虎に翼 ストーリー

昭和初期、日本初の女性弁護士となった猪爪寅子は、困難な時代を仲間と共に切り開いていきます。戦後は東京家庭裁判所で裁判官として活躍し、キャリアを積み上げていきます。
寅子は、法の力で社会の現実に向き合い、悩みながらも成長していく情熱あふれる物語です。

尊属殺人とは

さて、寅子の恩師である穂高重親(小林薫)が担当することになった尊属殺人とはどのような内容なのでしょうか。

刑法200条「尊属殺人罪(そんぞくさつじんざい)」は、以前日本の法律にあった特別な規定です。特別な規定で、子どもが自分の父母や祖父母といった「尊属(自分よりも世代が上の親族)」を殺してしまったときに適用されるものです。
普通の殺人よりももっと重い罰が与えられるというものである。

2003年に刑法200条は無効となり、現在の日本の法律では、誰であっても殺人を犯した場合は同じように罰せられます。

現在では無効となった法律ですが、ドラマの中は昭和40年代です。 この時代の考え方や、刑法200条についての議論が描かれるのではないでしょうか。

事件のモデルはあるの?

それでは、朝ドラ『虎に翼』で描かれる尊属殺人のモデルとなる事件はあるのでしょうか。

栃木実父殺人事件

朝ドラ『虎に翼』の時代背景から、1968年(昭和43年)に栃木県で起きた実父殺人事件がモデルとなっていると考えます。

概要

1968年(昭和43年)に起きた、実父殺人事件の概要は、このようになっています。

  • 1968年(昭和43年)年10月5日
  • 娘の(当時29歳)が同居していた父親の首を絞めて殺した

親子喧嘩の末の殺人だったのか、もっと違う理由があったのか。

それは、娘の人生を紐解くと見えてきます。

被告の人生

娘が父親を殺害するに至った理由は、父親との関係が大きく影響していました。

  • 娘は14歳の時から性的虐待を継続的に受けていた
  • 父親との間に5人の子供を妊娠し、夫婦同然の生活を強いられていた
  • 逃げ出せば暴力によって連れ戻され、やがて逃げることも諦めるようになった
  • 娘は、自分が父親逃げることで、同居していた妹が同じ目に遭う可能性を考え逃げることができなかった

想像を絶するような父と娘の関係で、すべて父親に支配されているような生活を送っていたのです。

そんな娘の人生が変わるきっかけとなったのが、勤務先である印刷会社での出会いでした。

  • 職場で心を許せる相手に出会う
  • 1968年(昭和43年)8月ごろに、気持ちを受け入れてもらい将来を考えるようになる
  • 父親に、その男性の事を打ち明けると、父親は激怒し娘を自宅に監禁した

娘は、好きになった男性と共に人生を歩む気持ちを持っていましたが、父親が許さなかったのです。

自宅に監禁した後も、暴力や暴言は続いていました。

そしてついに事件が起きるのです。

  • 事件が起きたのは監禁から10日目の1968年(昭和43年)10月5日
  • 枕元にあった腰紐を使い実父Bを絞殺した

娘はその後、警察に駆け込み事件が明るみになりました。

娘のこれまでの生い立ちはかなり胸が痛むものでした。

娘の人生をそのままのドラマの設定で描くと、朝からすごく重たい内容となる可能性があります。

そのため、娘の設定はかえられる可能性はあります。

しかし、ドラマの時代背景と栃木実父殺人事件が起きた時期から、この事件をモチーフにストーリーが描かれるのではないでしょうか。

裁判の争点

娘は、刑法199条と刑法200条で起訴されました。

刑法199条 殺人罪は、人を殺した者に対して、死刑または無期もしくは5年以上の懲役を科すと定められている

刑法200条 尊属殺人は無期または死刑と定められていました

娘は父親を殺害してしまったので、かなり重い刑になることが予想されていました。

この刑法200条は日本国憲法14条の「平等原則」に違反しているとドラマでも一度描かれていました。

ヒロイン・寅子(伊藤沙莉)の恩師・穂高重親(小林薫)は、違憲を支持していましたが、違憲と認められることはありませんでした。

恩師・穂高重親(小林薫)が向き合った刑法200条と日本国憲法14条について、今回はどのような判断がでるのかが見どころとなるでしょう。

判決

それでは、実際の栃木実父殺人事件の判決はどのようになったのでしょうか。

  • 一審(宇都宮地方裁判所)
    刑法200条を違憲とし、刑法199条(殺人罪)を適用した上で、情状を考慮 過剰防衛であったとして刑罰を免除した
  • 二審(東京高等裁判所)
    同条は合憲とし、その上で最大限の減軽を行う かつ未決勾留期間の全てを算入して、懲役3年6月の実刑を言い渡した
  • 終審(最高裁判所大法廷)
    従来の判例を変更し同条を違憲と判断 刑法199条を適用し懲役2年6月、執行猶予3年を言い渡した

ドラマの中で、この事件を担当する弁護士は寅子の同窓生である、よね(土居志央梨)と轟(戸塚純貴)です。

第24週から寅子は、家裁少年部部長の役職に就くようなので、尊属殺人の裁判に関わることは無いでしょう。

第23週で、最高裁長官に就任した桂場(松山ケンイチ)が、尊属殺人の事件に関わるのでしょう。

『虎に翼』第24週

第24週では、今回調査した尊属殺人以外にも、少年犯罪の厳罰化や学生運動など当時起きた事件をドラマでも扱うようです。

2024年9月27日に最終回予定の『虎に翼』もいよいよクライマックスへ向けて盛り上がりを見せています。

ますます目が離せませんね!

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